#2 1分でミシン糸を選ぶための5つのルール

#2 1分でミシン糸を選ぶための5つのルール

こんにちは、”美人服”洋裁師の山﨑ゆきこです。着る人を美人に見せる”美人服”を作る洋裁師として、型紙ショップ洋裁サロンを運営しています。

こちらのブログ「美人服を作るための洋裁レッスン100」では、一級技能士が、洋裁に役立つ情報や簡単レシピをご紹介しています。

洋裁教室に来られるお客様には、2度目のご来店時に材料を用意していただくのですが、その時に必ず質問される「糸」の種類について、お話したいと思います。

手芸店に並ぶたくさんの糸。種類が多すぎて、どの糸を選べば良いかと迷ってしまうことはありませんか?

糸には用途に合わせて様々な種類があり、たくさんの色が展開されています。その中から生地にあった1本を見つけるのはなかな難しいものです。

では、どのように糸を選べば良いのでしょうか?ミシン糸選びに必要なルールは5つだけ。これさえ覚えておけば、手芸店で迷わずに最適なミシン糸をチョイスすることができるようになります。

  1. 用途による3つの分類
  2. ミシン糸は4種類
  3. 色見本帳と端切れを合わせる
  4. 迷ったら濃いめ
  5. 便利な4色

ではそれぞれのルールについて詳しくご説明していきます。

 


1. 用途による3つの分類

ソーイング用に手芸店で扱っている糸は、大まかに3つの用途に分かれています。

ミシン用

フジックス社のシャッペスパンが最もポピュラーです。家庭用ミシン、職業用ミシンなど、ホームソーイングに使われるミシンを想定して作られた糸。生地によって主に普通地用、伸びる生地用、厚地用、薄地用の4種類に分かれています。詳しくは次項でご説明していきます。

細巻き200mと太巻き700mがあります。200mの糸でブラウス2枚分ぐらいでしょうか。ミシン糸はあまり減らないので、細巻きで充分です。

ロックミシン用

色も様々なメーカーのものが販売されていますが、ロックミシン糸は裏に隠れてしまう部分なので、あまり種類を気にする必要はありません。安価なものでも充分に使えます。色も厳密に合わせなくて大丈夫ですので、生成り、ベージュ、黒の3色を揃えておくといいでしょう。

手縫い用

キルト用、アップリケ用など様々な種類がありますが、ソーイングに使うのは、一般的な手縫い糸とボタン付け糸の2種類です。手まつりの際に少量ならミシン糸で代用できますが、手縫い糸の方が絡まらずにスムームに縫うことができます。ボタン付けも専用の糸を使った方が丈夫です。

 


2. ミシン糸は4種類

普通地用

フジックス社シャッペスパン60番など。手芸店で売っている一般的な生地は、ほとんで普通地用で縫うことが出来ます。針は9号と11号が最適です。

伸びる生地用

フジックス社レジロンなど。ニット生地やストレッチ生地には、必ず伸びる糸を使いましょう。これらの生地を普通の糸で縫ってしまうと、せっかく完成させても着ている間に糸が切れてしまいます。特に最近はポリウレタンが数パーセント混紡されたストレッチ素材が多いので、伸びる生地用の糸を使いましょう。

厚地用

シャッペスパン30番など。デニムやキャンバスのような厚手の生地を縫う際に必要です。糸が太いので特にカバン作りに向いています。家庭用ミシンでは、厚地を縫うのが難しい機種も多いので注意が必要です。

薄地用

シャッペスパン90番など。夏用の薄い生地、ローンやボイルを縫う際に最適ですが、普通地用糸で問題なければ、薄地用を使う必要はありません。

 


3. 色見本帳と端切れを合わせる

大きな手芸店では糸の見本帳を置いています。色を正確に記憶することはできませんので、糸を買いに行く際は必ず端切れを持って行きましょう。見本帳の糸の束から1本選って、端切れに当ててみると、すぐに最適な色が見つかります。

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4. 迷ったら濃いめ

最適な色が無い場合、どのような色が選べば良いのでしょうか。糸は生地より目立っては困ります。ですから、色合わせに迷った場合は、濃い目の色を選びましょう。ステッチは糸を目立たせるものですが、それ以外の場合は、目立たない色を選ぶのが基本です。

 


5. 便利な4色

糸-350-2生地を買うたびに糸も揃えるのは面倒です。あらかじめ、使い回しやすい色を揃えておくと便利です。下記の4色は、とても便利な色なので、太巻きを揃えておいても良いでしょう。

  • 生成り
  • 108(フジックス)
  • 131(フジックス)

白は?と思われるかもしれませんが、白はほとんど出番がありません。白は給食着のような青白い生地にしか合わない色で、白い生地には生成りが向いています。

フジックス社の108と131番はベージュ系の色ですが、ベージュ以外の様々な中間色とよく合います。特にナチュラル系の生地が好きな方は、この2色を持っておくと、とても便利に使えます。

 


まとめ

糸はソーイングの脇役ですが、とても大切な存在です。すばやく適正に選んで、服作りがスムーズに始められるようにしたいですね。5つのルールを覚えて、手芸店に行ってみてください。きっと1分間で、最適なミシン糸が見つけられるはずですよ。

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