#1 ガウチョパンツの秋冬コーデと作り方のポイント
こんにちは、”美人服”洋裁師の山﨑ゆきこです。着る人を美人に見せる”美人服”を作る洋裁師として、型紙ショップと洋裁サロンを運営しています。
こちらのブログ「美人服を作るための洋裁レッスン100」では、一級技能士が、洋裁に役立つ情報や簡単レシピをご紹介しています。
今回は、今やすっかり定番となった「ガウチョパンツ」についてご紹介します。
ガウチョパンツとは、7~8分丈の裾広がりのパンツで、これさえ履いておけば、今年らしいコーディネートが完成する、とても便利な美人服です。
ガウチョパンツが人気なのは、単にトレンドというだけではなく、実用性に富んでいるからではないでしょうか。ゆったりしているので着心地がよく、さりげなく体型をカバーしてくれるのも嬉しいポイントです。
ゴムウエストのデザインが多いので、ハンドメイドがとても簡単。今年秋冬ボトムを作るなら、最もおすすめしたいアイテムです。
では、ガウチョパンツ作りに役に立つポイントと、参考になる秋冬のコーディネートをご紹介します。
1. ガウチョパンツとは?
ガウチョとは、南米の草原地帯(パンパス)のカウボーイをいい、彼らが履いている7分丈の裾広がりのパンツを、ガウチョパンツといいます。
image:Latin Arabia
2. ガウチョパンツの作り方のポイント
秋冬用にガウチョパンツが作るなら、3つのポイントを押さえておきましょう。
- デザインはゴムウエストが簡単
- ウールなど秋冬素材を使う
- 裏地を付ける
デザイン
ゆったりしたシルエットのガウチョパンツは、ギャザースカートと同じように、ゴムウエストで作ることができます。ダーツやファスナー付けの手間がないので、初心者に最適です。ただしゴムウエストは、ルーズな雰囲気に仕上がるので、細身のガウチョパンツには向きません。
- ゴムウエストの長所:縫うのが簡単、着心地が良い
- ゴムウエストの短所:ウエスト周りがすっきりしない、ルーズな雰囲気
素材
秋冬用には、保温性の高い素材を選びましょう。秋冬のボトム用として、扱いやすく特におすすめな素材は2つ。
- コーデュロイ:綿100%の秋冬素材。畝目が特徴的で大小の畝があります。パンツには、中畝が向いています。
- 中薄手のウール:ウール100%のものでもいいですが、ポリウレタン混のストレッチ素材が最適です。
ウール素材は、下準備として、裁断の前に縮絨という行程が必要です。霧吹きで多めに水分を吸わせて、ビニール袋の中に一晩おきます。取り出してアイロンを掛けると、適度に生地が縮まって下準備完了です。
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裏地
裏地を付けると肌触りが滑らかになり、保温性が上がるので、ウール素材には基本的に裏地を付けます。初心者には、裏地は難しいと思われるかもしれませんが、裏に隠れてしまう部分なので、あまり厳密に考える必要はありません。
裏地を作る際は、表地よりも大きめに作ることを心がけてください。裏地の方が小さいと、表地がつれてしまいます。表地と同じ型紙を用いて裁断し、表より5mm程大きめに縫うと、程よいゆとりができます。表地と合わせる際には、タック寄せたりしながら長さを調整します。
裏地の股下丈は、デザインや表地の素材に応じて調整しましょう。裾まで付けると保温性が高まりますが、途中まででも問題ありません。
2. ガウチョパンツの秋冬コーディネート
紺地のペンシルストライプは、どんな服ともコーディネートしやすい素材です。生地屋で比較的手に入りやすいウール素材の一つです。
出典:エルオンライン
今年人気のパッチワークデニム。端切れや古着をリメイクして、ハンドメイドで再現できそうなデザインです。
かなりワイドなガウチョパンツはインパクト大。鮮やかなターコイズ色とシックは茶色のセーターのコーディネートが絶妙です。
シンプルなセーターと細身のパンツを合わせて、仕事でも使えるきれい目コーディネート。細身のパンツは、ゴムウエストではなく、ファスナーを使ったデザインの方が綺麗です。
出典:Style Carrot
重くなりがちな秋冬スタイルを、白のガウチョパンツで軽快な印象に。白やパステルカラーのウール生地は、生地屋であまり見かけませんが、ぜひ手に入れたい素材です。
出典:Style Carrot
まとめ
作るのが簡単で、着心地の良いガウチョパンツは、ハンドメイドに最適なデザインです。
ウール素材は、裏地が必要なので難しそうなイメージがありますが、ゴムウエストなら簡単に作ることができます。初心者の方も、ギャザースカートの次のステップとして、ぜひトライしてみてください。