#16【子供服レシピ】 小学生の自由研究 ボンドで作るスカート
こんにちは、”美人服”洋裁師の山﨑ゆきこです。着る人を美人に見せる”美人服”を作る洋裁師として、型紙ショップと洋裁サロンを運営しています。
こちらのブログ「美人服を作るための洋裁レッスン100」では、一級技能士が、洋裁に役立つ情報や簡単レシピをご紹介しています。
今回は夏休みにちなんで、小学生の自由研究にぴったりな子ども向けの洋裁レシピをご紹介します。
夏休みの自由研究は、虫や植物の観察、ダンボールや木の工作などが人気です。その中で手芸の作品は意外に少なく、見た目も華やかなので、注目が集まるようです。創作好きな子どもには、オススメの自由研究素材です。
ですが、洋裁はミシンがいるし、子どもに教えられる技術もないというご家庭も多いはず。そこで、ミシンを使わずに、ボンドで作るスカートのレシピをご紹介します。(120~150サイズ)
最近の布用ボンドはとても進化していて、強度も耐久性も問題ありません。仕上がり具合は針と糸には敵いませんが、それでも充分な完成度です。洋裁の概念を変える画期的な道具です。
こちらのレシピは、低学年でも大人と一緒に作れる簡単な作り方です。工作感覚で作ってみてください。
♦︎材料
- 生地 横幅 110cm~140cm
横幅はカットせずに耳をそのまま使います。90cm幅の生地は不可。
120.13o size 50cm
140.150 size 60cm
- 平ゴム 2cm幅 60cm
- 綿テープ 1~1.5cm幅 150cm (やわらかいリボンでも代用可)
♦︎道具
- 布用のボンド
手芸メーカーの布専用ボンドを使いましょう。100円ショップのものや、木工用ボンドは向きません。
コニシ社の裁ほう上手、クロバー社の貼り仕事など - アイロン
- 針と糸
ゴムの端を止める際に使います。それ以外は、すべてボンドで作ります。 - ゴム通し
- ハサミ
- 定規
- 消えるチャコペン
♦︎素材
ギンガム
格子柄を利用してカットやアイロンをかけられるので、一番作りやすい生地です。
ローン
薄手の夏素材。透けにくい色柄を選びましょう。
ダンガリー
カジュアルに着られる着回しの良い素材。薄手がオススメです。
デニムは風合いが似ていますが、厚すぎるので不可。
生地を買うなら日暮里繊維街がおすすめです。
日暮里ナビはこちらをチェック【日暮里繊維街の歩き方】
♦︎裁断
step 1 水通し
裁断前の準備として、必ず生地に水通しをしておきましょう。
詳しい手順はこちら:どうして生地には水通しが必要?
step 2 アイロン
生地のシワを伸ばすためにアイロンをかけます。
アイロンは斜め方向には動かさず、縦と横方向にかけていきます。
step 3 裁断
*横幅はカットせず、生地の耳をそのまま使います。
- 120 size 46cm
- 130 size 49cm
- 140 size 52cm
- 150 size 55cm
♦︎作り方手順
布用ボンドの貼り方はメーカーのPVをごらんください
step 1 筒状
- 耳の一方だけ、アイロンで1cmにおります。
- 折ったのり代にボンドを付け、もう一方の耳に貼ります。
- アイロンをかけてしっかり接着します。
step 2 裾
- 消えるチャコペンで、裾から9cmのところに線を書きます。
- アイロンで、裾を1cmにおります。
- 印を付けた線に沿ってアイロンで折り返し、8cm幅の三つ折りにします。
- 1cm幅ののり代にボンドを付けて貼り、アイロンをかけます。
step 3 ウエスト
- 消えるチャコペンで、裾から4cmのところに線を書きます。
- アイロンで、裾を1cmにおります。
- 印を付けた線に沿っており、3cm幅の三つ折りにします。
step 4 綿テープ
綿テープにボンドを付けて、ウエストの三つ折りとスカートをとめていきます。
最初と最後の間は、後でゴムを通すためのゴム通し穴として2cmほど開けておきます。
力がかかる箇所なので、綿テープ全体にボンドを付けて、しっかりと貼っておきましょう。
step 5 ゴム
- ゴム通し穴からゴムを通します。
ゴムの長さは種類によって収縮度が違うので、身体に合わせて調整してください。
ゴムの長さの目安
120 size 52cm / 130 size 54cm / 140cm 57cm / 150cm 60cm (縫い代を含む) - ゴムの端と端を1cm重ねて、糸でしっかりと縫います。
- ゴムを中に押し込んで、均等にギャザーを寄せれば完成です!
♦︎布用ボンド
糸と針を使うのが当たり前だと思っていた洋服作りも、布用ボンドの登場によって、工作感覚でできるようになりました。場所もとらず、技術もいらないので、とても便利な道具です。
最近の布用ボンドはとても進化していますので、洗濯を重ねてもはがれにくくなっています。ボンドの部分は少し硬くなり、触るとゴワゴワしていますが、見た目にはほとんど分かりません。
既製服でも、中国製などの安価なものにはボンドが多用されています。裏地で隠れる袖口や裾上げなど、一般的には糸でまつる箇所を、ボンドで素早く仕上げています。
仕上がりの美しさでは糸と針に軍配が上がりますが、洋服作りを気軽に楽しむには、布用ボンドとても良い道具です。メーカーサイトにもたくさんのレシピがありますので、ぜひ色々作ってみてください。
*布用ボンドは、必ず手芸メーカーのものを使いましょう。100円ショップのものや、木工用ボンドは不向きです。
♦︎子供の手芸
手芸を通して、子どもたちは、将来につながる大切なことを学ぶことができます。デザインする楽しさ、作る喜び、物を大切にする心。
ものづくりは、算数や国語と違って必要に迫られるものではありませんが、豊かな心を育ててくれます。
子どもが手芸を始めたら、夢中になって時間が経つもの忘れてしまうほど。もの作りの楽しさは、誰もが本能的に知っているのかもしれません。
大きくなるにつれて、何かを作るということから遠ざかってしまうのは残念ですが、幼い頃に夢中になった感覚は、大人になっても忘れないものです。勉強やスポーツと同じように、子どもたちの頭の中に、造形の引き出しができるといいですね。
<その他の子供向けレシピ>
♦︎長方形レシピ(直裁ち)
洋裁が難しいと思われる原因のひとつは、パターンの複雑さにあります。曲線的な女性の体を包み込む洋服の構造はとても複雑。一見直線に見えるラインも、実は計算された曲線で構成されているのです。
ピボットパターンでは、洋裁をできるだけカジュアルに楽しんでいただくために、長方形だけでできるレシピを考案しています。型紙要らずで、生地に直に製図して裁断できる、簡単な作り方を順次公開しています。
簡略さを優先しているので、多少矛盾が生じるのは仕方ありませんが、きちんと着られる洋服に仕上がります。ビギナーの方も気軽にトライしてみてください。
<長方形レシピ>
- 長方形で作るペンシルスカート
- 長方形で作るマキシスカート
- 長方形で作るオフショルダーブラウス
- 長方形で作るオフショルダーワンピース
- ワンランク上のギャザースカート
- 小学生の自由研究 親子で作るワンピース
- 小学生の自由研究 ボンドで作るスカート
- ロックミシンの要らない子供スカートの作り方
こちらのレシピは、ピボットパターンが著作権を有しています。
こちらのレシピは、個人利用に限りご利用いただけます。また、ハンドメイドマーケットやバザーなど、個人取引で販売される場合にもご利用いただけます。出品する際は、下記の内容をご明記ください。
- 「© 2012 pivotpattern All Rights Reserved」と明記してください。
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